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日本への一時退避
実は、4月下旬に日本に緊急帰国しました。

2月中旬、ベナンでの研修から帰って来た直後、ブルキナファソ各地で断続的に学生によるデモとそれを鎮圧する警察との衝突が発生しました。
原因は、警察の暴力により亡くなった学生の事件を当局がうやむやにしようとしたことです。

その後、直接的な関連はありませんが、
学生デモに触発されたかの様に待遇改善を求める一部兵士の反乱が首都のワガドゥグや地方都市で度々起こりました。
4月中旬に発生した反乱では、各地に住む隊員やJICA関係者の家の近くでも銃が乱射されました。

外務省発表のブルキナの危険度レベルは3になったかと思ったら、その後一気に最高値の4まで上り、ブルキナの地図は『退避を勧告します』を示す赤一色となりました。
これを受け、JICA関係者は5月初めまでに全員が国外一時退避となったのです。

エジプト、チュニジア程の大きなデモは無かったので日本では全くニュースになっていませんでしたが、ネット上の記事が幾つかありましたので紹介します。



また仏系メディア程ではないですが、BBCのニュースでも度々取り上げられていました。


ここ数年のブルキナファソの安定した情勢からは考えられない様な事件が次々と起こり、本当に驚きを隠せません。
昨年、ブルキナファソに赴任する前からブルキナはとても平和な国で人々も穏やかであるという話を多くの方から聞いていました。
そんなブルキナがなぜ…。

今は疑問と悲しみで頭がいっぱいですが、早くブルキナの情勢が安定し、戻れる事を祈りながら、10ヶ月振りに帰って来た日本で、日本でしかできないことを沢山満喫して体力と気力を蓄えたいと思います。


毎日気温が40度近くあったブルキナから帰って来ると、気温20度弱の日本はとても寒く感じられます。
久しぶりに食べるさっぱりとした日本食の味に安心し、刺身や生卵が食べられることにも大変感動しています。(ブルキナは内陸国なので新鮮な魚は食べられないのです)
また久しぶりに過ごす家族や親戚との時間にもほっとしています。
今は、フランス語を忘れない為に以前も通っていた語学学校にまた通い始めた他、英語の試験をこれから受ける予定です。

日本では連日震災関連のニュースが流れ、見ていると心が痛みますが、同時に日本人の力強さ、他人への思いやりの精神にも感動しています。

都市部で過ごしていて、色々なところで節電をしていることに気が付きました。
電車の駅構内では電気が以前よりもついていなかったり、エスカレーターが動いてなかったり、いくつかの改札の使用を中止していたり。
デパートの中やショーウィンドーも照明を落としています。 
また友人が勤める会社では、廊下や事務所の照明をかなり落としており、クーラーの設定温度も普段よりも高めにしているので、窓を開けて、その側で仕事をして下さいと言われているそうです。

以前よりも不便になっているにも関わらず、文句も言わずに淡々と、いつもの様に電車に乗って通勤し、仕事をする日本人の力強さには心を打たれます。
また同時に、これまでいかに電気を無駄に使ってきていたのかということも思い知らされます。
これが契機となって、これからも日本全体がエネルギーを大切に使用していけたらいいなと思います。

少し不便?になったとはいえ、日本はブルキナに比べれば遥かに便利な社会です。
ちょっと冗長にはなってしまいますが、時が経つと忘れてしまうと思うので、今のうちに、日本に帰って来て驚いたこと・感動した事を以下に羅列してみます。

・日本はGoudron(舗装道路)だらけで凄い!!歩きやすくて、砂埃も全くなし。
(ブルキナでは、この Goudron が沢山ある街に行くと、隊員みんなで凄い凄いと言っていました )高くて綺麗なビルが林立し、繁華街にある大画面テレビも凄いです。
→ ブルキナで毎日使っていたショルダーバッグ(ブルキナでは一回も洗っていなかった)を洗ったら、何回すすいでも水はまっ茶色でした!!ブルキナの砂埃の凄さを再確認する出来事でした…。

・おつりが一円単位でもらえる!小銭を無理してためなくても良いので、楽です。
(ブルキナでは、1Fcfa, 10Fcfaという単位のお釣りがほぼ出回っていないので、基本的にはもらえません。また、100Fを大事にとっておかないと、タクシーの運賃を払う時に困ってしまいます)

・インターネットがとっても早い!ブルキナの何十倍(何百倍?)かと思われる早さで、画像も楽々見れてしまいます。

・都内各所に線路を張り巡らせている電車は時間通りに来るし、どこにでも簡単に行けてしう。改めて便利さを実感しています。

・そして電車の中は、人が沢山載っていても、みんなとても静か!
満員電車でもみんな我慢して静かに乗っているし、話している人も小さな声で話している方が多くて、びっくりしました。
ブルキナのバスの中は、ノリノリの音楽大音量、乗客はみんな大声でしゃべったり笑ったりしているので、日本人のつつましやかさを再認識しました。勿論、皆さん来ている服がとても綺麗で清潔であるということも言うまでもありません。ブルキナでは、びりびりの服を着ていたり、土ぼこりやら何やらで、ちょっと汚れた服を着ている人達も多くいました。バスもタクシーも窓が割れていたり布が破れていたり…いわゆるボロボロな感じでしたが、日本は乗り物も本当にきれいでピカピカです!


こんな、綺麗で便利で過ごしやすい日本ですが、同時に、ブルキナにはあって日本には無いものもあり、そういうことに気が付いた時は、すこし切なくなります。

例えば、ブルキナではどんな小さなお店に入る時でも、お互いに挨拶を交わします。(ヨーロッパでもこういう国は多いと思います)
だから、日本でお店に入って「いらっしゃいませ〜」と言われると、「こんにちは」と言いたくなってしまいます
でも、日本でそんなことを言うとちょっと変人扱いをされてしまうのではないか、と考え、なんと言えばいいのか困ってしまっています。今は、ちょっと笑顔になって軽い会釈をしてみています。。。

また、日本は道幅がせまい道路が多く、特に東京は家がとっても密集していると感じます。
お店には商品が溢れ、繁華街には大勢の人が行き交っていますが、お互い顔をみずにすれ違うだけ…。

物で溢れかえる日本に複雑さを覚えると共に、ブルキナでは他の人との距離がいかに近かったかについても思い知らされます。
確かに、ブルキナで売り子さんや子ども達にしつこく付きまとわれると、疲れてしまうこともありましたが、そんなことがない日本に感動すると同時に、少し寂しくもなったりするのです…。
人間って(あ、私か…)贅沢な生き物ですね


<6月7日追記>
5月以降、ブルキナでは安定したと思ったらその2、3週間後にはまた銃の乱射事件が起きるという不安定な状態が続いています。
基本的には軍部の給料に関する不満や学生達の警察・政府・学校に対する不満が叫ばれているデモですが、北アフリカの動きが影響を与えている可能性は拭いきれません。

歴史の一ページにも刻まれるであろう、昨年末より続く中東/北アフリカで起こっている民主化の動き。
日本に帰って来てから、NHKや世界のドキュメンタリー番組が、エジプト、チュニジアでの民主化プロセスと現在の課題について度々取り上げているのを見て、世界の関心の高さを伺い知りました。
また、JICA事務所を構える多くの中東の国々では、今年に入ってJICA関係者の一時退避が余儀なくされました。
正に、激動の年だと実感します。

この大きな民主主義化のうねりの一端を体験できたことは貴重な経験でした。
とはいえ、ブルキナでは抗議活動の末に少しだけ内閣改造(とも言えない様な改造でしたが…)が行われたものの、現在既に24年間トップの座に居座り続けているコンパオレ大統領は健在です。

ブルキナの人々も、実質的な長年の独裁体制への不満が噴出し始めているのでしょう。
政府は国民や兵士の怒りを鎮める為に様々な対策を講じると発表していますが、大統領が辞めなければ、そもそも何も解決しないのでは、とも考えてしまいます…。
posted by: ゆきブリジ | 協力隊 その他 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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